てんてこオタク育児記録

育児が楽しすぎるのでちゃんと記録を後世に残せるようにブログにしようと思いました。オタクの育児は変なこだわりが入るのでなにかと記録しておくと良いことがありそうです。※育児の何が正しいかは子によってそれぞれなので内容の是非はご理解くださいませ。

台湾在住の3ヶ月間で出会ったオススメ台湾インディ音楽をひたすら纏めました。

お疲れさまです。ほんとは8月に日本に帰る予定でしたが、結局9月まで台湾出張が延長となりました。もうこれまで何度台湾人に間違えられたか分かりませんので、もう自分が何人なのか、自分が何者なのか、アイデンティティがクライシスしてます。

で、そろそろ台湾に住みだして3ヶ月も超えてきましたので、台湾で出会った良さげなバンドを纏めようかと思います。最初は、こっち来たすぐぐらいに、下記のような記事を見つけまして、纏める必要ないじゃんって思ったのですが、

突襲調查:台灣樂團大推薦 | 搖滾客 roxyrocker

なんのこっちゃいもっと良いバンドいっぱいいたので、ご紹介します。友達だったり、友達の友達だったり、ライブ見ただけだったり、CD買っただけだったりいろいろですが、良いバンドばかりだと思いますので。台湾ボアダムとかに出るバンドももちろん良いんだけど、もっと良いバンドもあるからね!

ということで、台湾の音楽の中でも特にインディ。しかもインディの中でもなかなか日が当たらないのにとても良い音楽をやってるバンドを纏めました(逆に言うと、自分たちが良いと思った音楽を愚直にやり続けてるから日が当たりにくい)。ちなみに樂團ってのはバンドのことです。例えば、forestsってバンドは森林合唱樂團って表記したりします。

 


河豚子劍龍(official vIdeo) - YouTube

まずは河豚子です。女の子3人組のバンド。台南か高雄か忘れたけど南の方のバンドで、絶対Sonic Youthが好きなんだろうなあ、いやほんとにSonic Youthが好きなんだろうなあ、っていうバンドです。僕は好きです。


野樂派-17 - YouTube

野樂派といいます。英語名はYellowback。だいたい台湾のバンドは漢字の名前と英語の名前を持ってます。これは友達のバンドなんですが。というかドラムの彼とは一緒に働いています。本当にアークティックモンキーズが好きで、彼ら。そういうバンドです。メンバー皆ナイスガイで僕は好きです。確か年内にワーナーかどっかからCD出すはず。


Skip Skip Ben Ben - Last Light - YouTube

これ、僕が大好きなSkip Skip Ben Benって言うバンドです。ボーカルの女の子がBen Benで、一時期日本にも滞在していて、過去にはアシッドマザーのタバタさんなんかと共作とかしてるはず。このバンド、もう台湾からでて中国本土の方とかツアーでまわったりしてますね。数少ない台湾で見れるオルタナのバンドです。Tシャツ買って愛用してます。僕は大好きです。


BHD - YouTube

これはBHDっていうバンドでして、これも友達のバンドなんですが。BHDはかっこいいんだけどちょっと良い動画が無いですね。ハーコーな感じです。良いのは、めっちゃナードみたいな女子がDJで参加してて、これが何とも言えない台湾らしさを醸し出してます。メンバーも良い奴ばっか。10月に日本にライブしにくるって言ってたと思う。

 

このバンド、すごい好きなんですよ。一押し今一押し。奇萊山觀測站。Qi li observatoryって英語では書きます。まだ多分できて1年しか経ってないバンドなんですが、とても好きです。ベースの彼は台北のMRTの國父記念館っていう駅から南にまーっすぐ下ったところにあるパンクTシャツショップを経営してて、そこで出会ったんですけど。こういうあのポストパンクを台北でやってるバンドは僕このバンドしか知らないです。Joy Division感じます。Tシャツ買って愛用してます。僕は大好きです。


昏鴉- 寓言式的深黑色風景(Live at THE WALL) - YouTube

昏鴉です。英語名はThe murky crowsです。なんというかこれ見たときに最初ピンとこなかったんですが、あ、これ超台湾っぽいって思ったんですよね。台湾っぽい音楽をすごく面白い感じでやってるなあと思って。台湾っぽいメロディと新しい音楽って合わせるのがきっと難しくて。なんでかっていうと参考になるものが皆欧米の音楽だからですね。そんな中台湾らしさを感じます、これ。これ僕好きです。ちなみにBHDとはメンバーが被っていて、正直台湾狭すぎるのでこういう感じでメンバー掛け持ちがめっちゃくちゃ多いです。良いのか悪いのかちょっと分かんないんですが。


香蕉小姐Miss Banana-於是我看見飛船(official music video ...

香蕉小姐です。英語名はMiss Banana。これライブは見たこと無いんですが、多分最近出来たバンドで、Youtube見たとき結構衝撃だったんですよね、コンセプトが相対性理論に近いと思ったから。それでいて、これは台湾の音楽だ!と思った。で見た目的にボーカルの子は日本のカルチャー好きでしょう。ギターの彼はナードじゃなくてパンクでしょう。ベースの彼は普通でしょう。この絶妙な混ざり具合!もうなんて言ったら良いのか!そのうちジュディマリになるんじゃね?僕は好きです。

 

これは前にも紹介したことのあるTuTです。台湾のマイブラ、以外の名前が見つからないんですが、見た目も、メンバーもの雰囲気も、全部マイブラ好きさ加減が伝わってきます。とても良いです。台湾にこういうバンドってホンと少ないんですよ。あとライブ見たけど女の子可愛い。可愛いから日本に来てほしい。ただそれだけ。僕は大好きです。

このバンドもすごく好きです。Doodle。これは先述のQi li observatoryの兄ちゃんに勧められてCD買ったんですが、サイケな感じで好きです。あ、そういえば台湾にサイケなバンドって言うのはほんとに珍しいです。だからこのバンド超珍しい。だから僕は好きです。

 

あとはこれですね。猛虎巧克力。英語名はChocolate Tigerです。中国語でチョコレートは巧克力なので、台湾でどうしてもチョコレートが食べたくなったときの為に憶えておいてください。これ、台湾のインディ界ではかなりプッシュされてる代物でして。それもそのはず、これすごく台湾のメロディって感じがするんですね。音的にはオルタナな感じですが、このメロディと合わさるとなんか不思議な不安定感が日本人に取ってはあっていいんですよね。とても良いです。私は好きです。


Forests 森林合唱樂團- Woo Woo Woo (Live @ Huashan ...

そういや、最初に楽団の例として上げたForestsも良いバンドですよ。

 

最後に簡単に纏めると、とにかく台湾は市場が小さいです。人口にして約2300万人。日本と比べると九州とサイズも人口も同じぐらいと言われます。そんな中で音楽をやるのは難しい。メンバーにしても、人口が少ないから、スモールサークルの中でバンドの掛け持ちが頻繁におこる。ジャンルにしても、聴く側の人口も少ない訳で、ニッチなジャンルに十分なニーズが有るかどうかっていうと難しい。上記に上げたバンドの半分ぐらいはニッチで、知名度の無いインディのまま終わって行く可能性だって東京に比べたら何倍も高い。そのくせ台湾には台湾固有のメロディやコードを受け入れる風潮が有るから、海外のバンドの方法をそのまま持ってきたって受け入れられない。そうすると、じゃあ日本とか海外行くか、って話になりますよね。Skip Skip Ben Benの話で、パンクTシャツショップの店員と話してても、ツアーで中国本土を回ってるって話で、彼が言ってた言葉が印象的で。「だって台湾で何回やっても同じ人しか見に来ないからね」 っていう。でもそんな中でも自分のやりたい音楽やって、自分でコミュニティ作って、自分の好きなこと広めて行こうとしている人がいるっていうのは、とても素晴らしいことだなと感じましたわ。

 

以上。脈略も無く纏めましたが、これが3ヶ月滞在の成果です。仕事しながらだとこれぐらいしか情報収集できません。もう勘弁してください。

ふと気になったので滋賀県のご当地アイドルについて調べてみた。その2。

ふと気になったので滋賀県のご当地アイドルについて調べてみた、の続きです。

前回:http://tenteko.hatenablog.com/entry/2013/08/17/160652

 

前回、とりあえずテンション上ってフリフルがいかに良いかを力説してしまったので、それ以外の滋賀県ローカルアイドルについて書くのをすっかり忘れてました。

現存する滋賀県ローカルアイドルはフリフルともう一組おりまして。その名はマリーナブルーです。略してマリブー。とにかくこのグループは一度名前の由来を読むべきだと思いますね。

http://marinablue.jp/

ユニットのネーミングは、古来「鳰の海(におのうみ)」と呼ばれた時代から変わらぬ美しさを湛えた琵琶湖のブルーと、湖に浮かぶヨットやモーターボートが停泊するマリーナの風景に由来します。

 鳰の湖は滋賀県においては超頻出ワードです。鳰っていうのがなんかようわからんけど、水鳥の一種かなんかなんですよ、たしか。滋賀県民というのはやたら滋賀の昔の言い伝えとか、昔話とか、そういうのが好きでして、なんというか、もうそういう大人たちの想いをいまどきの中学生とかに押し付けてあげないで!って思いますが、滋賀県民はそういう人なのでしかたないです。そうやって育った子供が未だにマザーレイクとか言ったりするのです。

メンバーはこちらから見て欲しいのですが、どうにも写真が用意されていないメンバーがいたり、研究生のほうが人数多かったり、非常にもやっとした感じです。

マリーナブルー メンバー紹介 http://marinablue.jp/member.html

こちらのプロモーション動画からも分かるように、完成度の高さで勝負してるフリフルとは逆に、もうどうしようもないから応援するよ感が強く漂ってきております。


滋賀発アイドルユニット・マリーナブルー プロモーション動画 - YouTube

 

なんというか、フリフルの動画を見たあとにこの動画を見てほしいです。このグダグダ感、B級感、なんともならない感、たまらんです。(コールのなさから察するに)ファンも付いていない。ダンスも曲もなんというか、今どきじゃなくて(それはそれで好きなんですが)。しかも動画の途中でマイクがハウる。


マリーナブルー/Music4town2013 - YouTube

いたたまれないので、動画はこれぐらいにしておきますが、気になる方はお調べ下さい。

フリフルとマリブー。滋賀県にこんな真逆の2大アイドルが存在したなんて。それだけで大ニュースではないかと思われます。この2つのグループ、発足時期もほとんど同じなんですよ。これを見てるとフリフルのクオリティが奇跡なのではないかと思われますが、逆にマリブーのゆるさも奇跡だと言わざるを得ません。はっきり言ってどちらも素晴らしいです。滋賀県のエンターテイメントはこの2つだけでまかないきれると言っても過言ではないです。

いやー、ローカルアイドルって奥が深いです。

・・・

ちなみに、滋賀県にはすでに闇に葬られているアイドルとして、GO!江!ガールズと美わっ娘。というグループがあります。

GO!江!ガールズは、(言わないとわからないと思いますが)大河ドラマのあれをきっかけに滋賀県を盛り上げるために作られたアイドルです。美わっ娘。は吉本興業の鳴り物入りで作られたアイドルです。フリフルとマリブーには同じ道を辿らないようにして欲しいですね。

★GO!江!ガールズ~official site~

http://fujiigumi.sakura.ne.jp/aminchu/ggg/

滋賀のご当地アイドルユニット「美わっ娘。」誕生-グランプリは女子大生 http://biwako-otsu.keizai.biz/headline/471/

フェスはネイティブアプリを作るべきって言ってたけど、やっぱ撤回します

例に漏れず今年も例年通りフジロックに行ってきたわけなんですが、今年は台湾から飛行機乗って行ってきまして。そこまでしてでもまあ行ってよかったなあと思っております。すぐ台湾に戻ったので、今頃雨に濡れたテントがそのまま日本の家の中に転がっております。虫湧いてないといいなあ。

で、私前に偉そうにこんなことを書いていたのですが、考えが変わったので早めに訂正しないとなあと思っておりまして。

「音楽フェスはすぐにオリジナルのネイティブアプリを作るべきだと思う」 http://tenteko.hatenablog.com/entry/20130127/p1

ネイティブアプリなんか作らんでいいよと思います。すいませんでした。

今回フジロック見てて思ったのは、別に主催者がわざわざ作らなくても、コンテンツが良ければ誰かがアプリ作り出すんだなあ、ってことでした。iphoneのAppストアで検索すればタイムテーブルのアプリ2個ほど出てくるし、WEBの方でもためてぼさんとかいろいろやってるし、fujirockers.orgがフェスごはんのページをスマホ対応にしたのも便利だったり。

結局コンテンツメイカーはひたすらコンテンツのクオリティを上げて、フジロックの現地でのユーザー体験を最大化すればいいんだとやっとこさ気づいたわけです。そうすればわざわざ専門じゃないアプリの開発なんか責任持ってやらなくても、熱狂的なファンが無償で自分たちが楽しむためにやってくれると。で、こういう場合、あまり不満とか文句って出ないんだけれど(無償でやってくれてるから。インターネットの人は無償にやさしい。)、公式がやると結構文句が出てくるもんです。やれ更新が遅いだのあの機能がないだの、落ちただの落ちてないだの。大事なのはファンがこういうアプリとかプラスアルファみたいなものを作りやすいような環境とか雰囲気を作ってあげることだよなあと思います。

じゃあアプリ作らないほうがいいのかって言われると、フジロックはここまで来るのに10数年かかってるわけだから一概にそうとはいえないと思うけれども。なんというかどうやってファンとつながろうとするかよなあと思いますわ。アプリもそうかもしれんし、紙のメディアがそうかもしれんし、ブログがそうかもしれんし。ただフジロックは終わった時に来年も行くって思わせてる時点で向こう1年間つながりを作れてるってことよなあと。そんなんだとFacebookなんて極論いらないよねえ。

そういうコンテンツのクオリティ上げることが直接つながりになるってスマートだしいいなあと思ったのでありました。

ちなみに私がフジロックでチラ見を除いて見たバンドは主にこんな感じで、ベストアクトは例年通り風呂でした。皆もすなる俺このバンド見たぞ自慢というものを私もしてみんとてすなり。毎年これをやることでなんか気持ちが成仏するような気がしますよ。しかし風呂ってなんであんなにベストアクトなんやろね。

RON SEXSMITH, THE SEA AND CAKE, EDDIE ROBERTS' WEST COAST SOUNDS, OF MONSTERS AND MEN, TOWER OF POWER, 風呂, DEATH GRIPS, 睡眠, 夏木マリ, , 前野健太とソープランダーズ, AIMEE MANN, 奥田民生, SKINNY LISTER, MARK ERNESTUS PRESENTS JERI-JERI, 夏木マリ(2回目), KENSINGTON HILLBILLYS, GARTH HUDSON, 風呂, 睡眠, YO LA TENGO, DAUGHTER, THE HOT 8 BRASS BAND, SAVAGES, MULATU ASTATKE, TORO Y MOI, LOTUS, 相対性理論, CAT POWER, LETTUCE, THE HOT 8 BRASS BAND(2回目), GOMA&THE JUNGLE RHYTHM SECTION, MULATU ASTATKE(2回目), 風呂, 睡眠。

 

ふと気になったので滋賀のご当地アイドルについて調べてみた。

私滋賀県出身で、多くの滋賀県民と同じように琵琶湖のことマザーレイクって呼んだりするんですが、最近地元からはなれると滋賀のことで知らないことも増えてくるんだなあと思う出来事が有りまして。

で、ふと滋賀にローカルアイドルっているんだろうか?と思って調べたら、案の定いたので、地元を離れた滋賀県民の為に頑張って調べたいなあと思って調べてたんです。そしたら、良過ぎてですね。フリフル。すっかりハマってしまいました。出来るだけ近いうちに現場に行かねばならん。握手会に行かねばならん。

とりあえず、滋賀県で圧倒的な人気を誇る(多分)のが、このフリルフルール、通称フリフルです。デビューは2012年の10月。オリジナルの曲もあってすでに1枚CDも出しています。メンバーは7人。活動は基本的に滋賀県のショッピングモールで行っております。メンバーの詳細はこちらから。

http://www.frill-fleur.jp/

http://www.facebook.com/frillfleur

 

動画を見ていきなり衝撃を受けたんですが、クオリティが高い。特にダンスの。ちゃんと発声して歌おうとするが故に無駄に図太くなってしまっている歌も、練習してるんだろうなあと言う感じが出てて好感が持てます(これは歌のキーがメンバーの声に合ってないのもあるんじゃないかと思うけど)。とりあえず、滋賀県民なら誰もが一度は買い物に行ったことが有る草津エイスクエアでのライブを見て欲しいです。

なんかもう、滋賀県民でよかったな、って思いますわ。ほんま。

そもそもの発祥は何でもこんな感じらしい。なんかこの奥歯に引っかかる感じもすばらしい。地方の不動産管理業のおっさんって金持ちなんでしょね。

「フリフル」のプロデュースを手がけるのは、2009年から「イオンモール草津」(草津市)で、小学生を対象としたダンスコンテストを企画してきた不動産管理業の石沢正義さん(55)(草津市)。
「ダンスに打ち込む子どもたちの次のステップとして、アイドルを目指すユニットを」と思い立って動き、現在、フリフルをPRする会社「ピーエム滋賀」(草津市)の社長も務める。

このフリフル、いまほんとに人気でして、滋賀県の甲子園テーマソングにもなるわ、びわ湖放送のCMにも出るわで、引っ張りだこです。

 

滋賀県って、いろいろと地元を味方に付けるとほんと強いんですよね。このフリフル、結構行くとこまで行くのではないかと予感がひしひししておりますよ。

 

トークも結構しっかりしてるし。これはちょっと駅前の街の夏祭りってことで一般の方も多く見ておられて、多分ヲタの皆さんも控えめにしておられるんでしょうね。こういったプチアウェイな感じがアイドルを強くして行くのだなあと見てて思いますね。

 

このように、普段はファンの意気込みもばっちりです。

しかも、フリフルシスターズという妹分まで出来ている次第でして、勢いがとどまるところを知らないですね、フリフルは。これ、最初にライブデビューして1年ぐらいしか経ってないんですよね。こういう時の滋賀県民の推進力はなかなかのものですよ。

滋賀県にありがちなことでは有るのですが、過去の事例を見てると、需要が滋賀県内で完結することが多いんですね。滋賀のローカルのCMに出て、びわ湖放送の情報番組に出て、滋賀のローカルのイベントに御呼ばれして、ってやってるとそれなりにそれなりになるんですよね。フリフルには滋賀県出身アイドルとして是非全国区になってもらいたいものであります。

台湾には珍しいシューゲイズバンド、TuTがオススメ

久しぶりにオススメの台湾のバンドが見つかったので久しぶりにブログ書きます。TuTってバンドです。あえてわざわざキャッチーなフレーズをつけるとすれば、「台湾のマイブラ」以外思いつかないです。そんなバンドです。

バンドの紹介の前に、台北で暮らしていて最近超感じてることがあって。それを言っておいたほうがいいと思うんですが、台湾のインディバンドっていうのは2パターンぐらいに分かれるんですよ。

それは、台湾っぽいバンドと、台湾っぽくないバンドです(!)。

日本に日本っぽいメロディやコード進行があるように、台湾にも台湾っぽいメロディやコード進行があります。っていうのを住み始めて2ヶ月ぐらい経ったときに区別できるようになって来まして。で、台湾人の音楽は大体台湾っぽいメロディです(当たり前だけど)。トラックははやりの感じだったり、ハードコアな感じだったとしても、メロディは台湾っぽい。正直いうと、台湾っぽいメロディっていうのは、なんていうか、最初はちょっと日本人にはとっつきにくいんじゃないかなあと思うんですが、まあ、そんな感じです。

透明雑誌なんかは「台湾っぽくないバンド」に分類されるのは想像に難くないと思います。これは現地のバンドマンの友達も口をそろえて言います。よく勘違いされやすくて日本人は透明雑誌は台湾じゃ超人気だと思うかもしれませんが、実はそうでもないんですよ(いや人気では有るんですが、正直ナンバーワンではないです)。で、皆言うのが「透明雑誌は日本で人気のバンド」って言います。「日本人は日本っぽいバンドが好きだよね」も、こっちでよく聞くフレーズですね(そりゃそうだろ!って思うけど)。透明雑誌みたいな日本人に好まれそうなバンドは台湾じゃほんとに珍しい。僕が台北に来て最初の方は、いいバンド探そうとしても見つからなくて。いいの基準を「透明雑誌みたいな」って置いてたから見つからなかったんですよね。もちろん、いいバンドは台湾っぽいバンドにもっぽくないバンドにもいます。

そのへんはおいおいしっかり整理したいんですが、何が言いたいかっちゅうと、TuTも「台湾っぽくないバンド」の方のやつですよ、という話です。はい。

聴いてみると、多分海外のバンドが好きで演奏しているのがすごく伝わってくるんですけど、こういうバンドっていうのはそこまで台湾では爆発的人気が出ないんですよ、きっと(オススメしてるのになんだって話ですけど)。で、日本とか海外で注目されて、さーっと海外にツアー行ったりするんです。多分。しらんけど。

まあ、いっぺん聴いてみて下さい。

ましてや男女編成もマイブラです。あと女の子可愛いです。ドラマーはイケメンです。こういうバンドって台湾ではすごく珍しいんですよ。海外の音楽に影響を受けつつ、それに台湾っぽさを加えずにやりきる、っていう。きっと多くの台湾人は自然と台湾らしさってのがでるのと(良いことなんですが)、あと多くの台湾人にはうけないからかな。きっと、在台の外国人と一部のバンドマンに気に入られるんです、きっと。だから例に漏れず在台の外国人である僕はとても応援したくなる訳です。

まだ半年前ぐらいに結成されたバンドで、音源もないのですが、Youtubeに結構映像が上がっているので、大体の曲はチェック出来ます。そういう結成して間もないようなバンドが僕のような中国語できない日本人に知られる、しかも結構頻繁にライブできてる、っていうのは台湾の音楽シーンの狭さが良い方向に作用していると考えても良いかもしれません。

ちなみにTuTの名前の由来はemoticon(顔文字)らしくて、なんかそのへんもいいなあと(泣いてる顔文字ですね)。友達のドラマーがこないだ対バンしてたので、ステッカーくれって言っときました。

台湾のロックフェスティバルがなんか不思議

台北ではね、8月の頭ぐらいにフェスが有るんですよ。そう、丁度2013年はももクロの日産スタジアムでのライブがある8月4日と3日に。わたしは日産スタジアムに行こうと思っているので正直どうでも良いんですが、このフェス、なんか不思議なので紹介しときます。いや、ほんと不思議なんですよねー。

名前は「2013野台開唱」アルファベット表記だとFORMOZ FESTIVAL。イメージとか規模とかはサマソニとかに近いんじゃないかと思うんだけど、なんかメンツが不思議なんですよ。まあ日本にも違和感のあるフェスはあったりするので(TOKYOなんとかROCKSとか)、それ自体は不思議じゃないんですが、どうにも台湾のミュージックラバー達は不思議に思っていないようなんですね。

このフェスの不思議さは一言で行ってしまえば、Suedeポルノグラフィティが対バンするフェスです。が、ざっと見渡してみても、なんというか、なんか分からんでも無いけど、違和感はとてつもなくある。そんな感じがします。
http://formoz.com/

ももクロがオズフェスに出て批判されるんだったら、このフェスは存在自体が批判されてもおかしくないと思います。コンセプトの欠如と言うコンセプト、例えばココイチのトッピング一覧から目隠しで指差して決めたドリームメニューみたいな話であるかもしれませんが、とにかく不思議。地味にYEASAYERとかキャンセルしてるし。なんでキャンセルするんだろポルノグラフィティと対バンできる機会なんてそうそうないと思うけど。

ちなみに台湾の若手バンドも沢山出てて私の同僚も出演するらしいので、ポルノグラフィティに惑わされずに台湾のバンドやディアフーフとか見に行ったらええと思います。

向井秀徳と七尾旅人が台湾にライブしに来たから行ってきたよ

台湾に住んでるとやれ日本人が来るだの、日本のバンドが来台するだのっていう情報には敏感になるもんで、こないだも向井秀徳七尾旅人が来てたもんで、見に行ってきました。

これこれ。場所はどっかの大学の中でした。

向井と旅人の演奏はまったく真逆で、向井は完全にワンカップ飲みながらいつも通りの演奏。旅人はいつも通りどこまでも客を巻き込む感じの演奏。旅人は、サンプラーを利用した異様なまでのキョンシー押し、臭豆腐で客とコールアンドレスポンス、客の子供いじりまくる、昨日かおとといに作った曲を中国語で歌う、など、卑怯とも言えるほどに、台湾という池に飛び込む感じ。とはいえ素晴らしい演奏でした。七尾旅人の底力を見たなあと思いましたわ。

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最終的にはローリンローリンを向井と旅人で歌いだして、いつものように向井が性的衝動的なラップをしだすわけですが、それに合わせて合唱する台湾の観客を見て非常に心が温かくなったわけであります。これ、異国で味わうアンセムの大事さ。

実は中国語がわからない私ですので、異国で聴くアンセムの心に響く加減はなかなかのものでして、この歳でも向井が歌うナンバガの曲にほっこりしてしまった訳でありました。

よっぽど盛り上がったからなのか、急遽翌日師大公園で路上ライブが行われたのですが、暇だったので覗きに行ってきました。途中からヤバいぐらいのスコール、雷に見舞われながらも、緩い感じで路上ライブが行われておりましたよ。写真はこれ、感動的な場面だと思うんですが、透明雑誌のモンキー君が向井と一緒にPixiesのWave of Mutilationを歌う、っていうなかなかの場面です。モンキー君にとって向井なんてもんはなかなかのあこがれの人だったでしょうに、外から見る限り、それはまるで親子、もしくは親戚のおっさん家に遊びにきた子供みたいな感じで、これまた心が温かくなった訳であります。

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