てんてこオタク育児記録

育児が楽しすぎるのでちゃんと記録を後世に残せるようにブログにしようと思いました。オタクの育児は変なこだわりが入るのでなにかと記録しておくと良いことがありそうです。※育児の何が正しいかは子によってそれぞれなので内容の是非はご理解くださいませ。

みうらじゅん/マイ仏教 (新潮新書)

新年早々、コーラにハンバーガーみたいな本を読んでしまった。
私、みうら名人が仏教を語るときが非常に好きでですね。仏像評については、別にどうでも良いのだけれど、仏教で人生観を語るときが、とても心地よく、「アウトドア般若心経」も実は持っています。
本著については、前半がみうら名人の自伝的な仏教とのふれあい。みうら氏の仏教好き、仏像好きがどうやって形成されたかについて書いてある。正直ここはどうでも良いのだけれど、後半はそれを元にしたみうら氏の仏教ベースの人生観が書かれており、こちらは非常に耳に優しい、形に仕上がっております。
みうら氏の仏教観は「あらゆる多様性を自我を無くして上からではなく下から受け入れるとすべてがうまくいくよ」みたいなことに帰属するのでは、と個人的には考えていて、これが非常に自分に心地よく、納得のいく内容なのであります。
私は弟が障害を持っているというのもあって、小さい頃から、障害者が集まるイベントとか、そういう施設に行かざるを得ない状況が多かったのだけれども、そういう場所に行くと、圧倒的マイノリティは自分な訳です。そういった場所では自分がまっすぐ立てている、一般的な日本語を喋ることが出来ている、ということはたいした意味を持たず、自分だけがコミュニティの外側にいると。そう言った場では、「俺はまっすぐ立てているのだけれど」という自我を捨てざるを得なくなるのです。子供心にそんなこと考えてなかったけど、やはり自然とのその自我捨ての技術が付いたのかなあと。そうなってくると、生きるすべは受け入れることです。建てる建てない、喋れる喋れない、とか、好き嫌いとか性格が合う合わないとか良い悪いとかっていう次元を超えた多様性を受け入れるしか生きるすべはなくなってしまいます。上から受け入れるのではなく、自我をなくすという方法で。
まあそれが今でも出来ているかどうかって言うのは別として、意識のうちではそういった考え方と言うのは残っていて。それが今自分個人の生き方っぽくなっております。
おそらくみうら氏も自信が生まれてこのかたずっとマイノリティの存在だったということがその仏教観に影響していてそういった事故解釈になっているのだろうと思います。世界に必ず存在するマイノリティが行きやすいように仏教が影響すればいいなあと心のどこかで考えているのでは。

マイ仏教 (新潮新書)
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