てんてこオタク育児記録

育児が楽しすぎるのでちゃんと記録を後世に残せるようにブログにしようと思いました。オタクの育児は変なこだわりが入るのでなにかと記録しておくと良いことがありそうです。※育児の何が正しいかは子によってそれぞれなので内容の是非はご理解くださいませ。

限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書)

限界集落の真実: 過疎の村は消えるか? (ちくま新書)
山下 祐介
筑摩書房
売り上げランキング: 22013

面白い視点だった。限界集落、過疎の問題を、その土地の問題だけととらえるのではなく、その周辺、ないしは縦のつながり、横のつながりとして認識することで、あらたな解決方法をなげかけるものだった。基本的にフィールドワークで得た情報を元に内容は構成されているようであるが、これはフィールドワークというよりはケーススタディで、それは都市でも過疎地の周辺でも、過疎のど真ん中でも、どこにいても自分のこととして考えざるを得ない、ケーススタディの連続だったと、読み終わってから気づかされる。日本にいて、家族の中にある程度のレンジの年齢のものがいる以上、限界集落の問題はつながりの問題、関係性の問題なのだと。じゃあ自分の関係性はなんなんだと、強く問われているような感じ。つまりは、村が消滅するときは、つながりが消滅するときなのだなあと、感じた次第であります。

ここは退屈迎えに来て
山内 マリコ
幻冬舎
売り上げランキング: 2752

で。画一化された地方都市のありさまを描いた、この最近有名な短編集も平行して読んでいるのだけれど。ローカル、ルーラル、といったワードをなんとかしてキャッチアップしようとして、なんとか出来て来た気がする。イオンやらなんやらで画一化された地方都市というものも、結局は外が合って中があるというような関係性の元に成り立っている訳で、判断のレイヤーがちがうだけで、こちらも限界集落なんですよね。何が限界かが違うだけ。もちろんお金があるだけ、地方都市の方がてこを入れやすいのだけれど、こちらは危機感が無いから問題であると。つまりは、どちらも動く動かすの両方の視点を常に持ち続けることが大事なのだと感じております。