マレーシア音楽事情（出張報告編）
先週マレーシアに仕事でまた出張してきまして、オフの日に付け焼き刃的にですがマレーシア音楽事情をチェックしてきたので、とりあえず纏めとこうと思います。ざっくりと、localのレコ屋についてと、KLいちでっかいclub事情について。会社への真面目な報告は終わったので（仕事は滅茶苦茶大変でした、楽しかったけど）。
とにかく行ったのはここ。事前に調べられたクアラルンプール唯一のインディレコ屋。(ricecooker | http://ricecooker.kerbau.com/)。サイトはお洒落にblogしてるけど、店は汚い。というかすべて汚い。今にも崩れそうなビルの地下にあって、1階には小汚い飯屋。地下は所々水がしたたってる（多分上の階の水道）。小さい委託販売の店で、店員は一人。インディオルタナからハーコー、エクスペリメンタルまで一応コーナー（ていうか札）はあったけど、在庫数は少ない。メインはやっぱりハーコーとかエモパンク、スクリーモみたいなやつ。おそらくマレーのlocalバンドはそういうのが多い。
一人いた店員。ええやつやった。あれもこれも試聴させてくれって止めない僕を嫌な顔は数回したくらいでええよええよて言うてくれた。1時間ぐらい1対1で試聴大会。もう解散した神戸のスクリーモのバンド、nitro mega prayerて知ってるかって聞いたら、知ってた。何回か対バンしたよって言ったら、お前のCDは無いのんかって言われたけど、まさか今はゆるふわサイケポップのバンドやってるとは言えず。MINOR THREATのええTシャツ着てた。
MINOR THREATの店員曰く、KLにはこんな委託販売レコ屋は他にほとんど知らないとのこと。メジャーなレコ屋は大型ショッピングモールに入ってるけど基本的には8割は欧米の音楽。先日jack johnsonのレーベルにサインしたマレー人のZEE AVIちゃんは激プッシュされてたけど、localの音楽は全体の1割くらい。皆欧米の音楽か、アジアのアイドル歌手を買う。
じゃあどうやって皆CD買ってるのかというと、委託販売ほどマイナーではなく、メジャーレコ屋に置かれるほどでもないCDは、ギグに行って買うかネットで買うしか無いらしい。ricecookerも品揃えはたいしたこと無いので、存在するのになかなか買えないCDは結構有るのではという感じ。Venueの数は割と多いらしいので、皆ほとんどCDなんか買わずにライブとかスタジオライブとかでハーコーな音楽と接してるんじゃないかな多分。
基本的にほとんどの人は英語がわかるし、音源としてはdataでもCDでも欧米の音楽で満足できてしまう訳なので、localの音楽の存在意義はギグかプレイヤー同士の狭い世界でしか無い訳ですね。で、ライブを楽しむというカルチャーをベースにすると、やっぱりハーコーな感じのカルチャーが出来てしまうと。
なぜか新大久保アースダムのビラが貼ってあったりするもんね。
カセットテープカルチャーはまだ健在。
これはなかなかのレア盤。実はニーハオ！はインドネシアかシンガポールかのレーベルからCD出してる。買わなかったけど。
店員とこれはFugaziだなあと話したバンド。CD買った。Killeur Calculateur。
マレーのエクスペリメンタルな感じのバンド。klangmutationen。これは普通にかっこい。
http://www.myspace.com/klangmutationen
前日深夜にはKLで一番でかくて集客力のあるclub,zoukへ。客層は地元／観光の中〜上流階級っぽい人ら。東アジアも東南アジアも欧米人も入り乱れてる。日本人はほぼ居なかったかな。SPの黒人が外にも中にもいるような感じ。一言で言うと、真ん中のお立ち台ではエロいけど可愛くないネーチャンが踊り、カップルはディープキスをし、女は大体ミニスカート、露出が高くて美人な女を侍らせている男が勝ち組、っちゅう普通のclubでした。一緒に来た友達だけナンパされて楽しくなさそうな女の子とか。
この日はメインフロアでフランスのJoachim Garraudっちゅう人がプレイしてたんやけど、これは結構良かったです。2階のサブフロアはオルタナロックを流すフロア。現地の会社の人と別れたのが2時くらいでそれからクローズの3時くらいまでしかおれんかったけど、なかなかバブリーで良かったです。金、女、車、酒、みたいな。エントランス前には真っ赤なフェラーリが2、3台停まってた。わしゃばっちいタクシーで来たっちゅうねん。
適当にデジカメで撮ったからぶれぶれ。エントランスフィーは1200円~1500円くらいかな？45MYRくらいだったと思う。値段的にはそんなに高くないけど、雰囲気はセレブ。セレブっていうかバブル。みんな楽しそうだった。
結論：みんな楽しそう。僕も楽しい。
